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土地を売却したいと思っても、「何から始めればよいのか」「どのような費用がかかるのか」「書類はいつまでにそろえればよいのか」と迷う方は少なくありません。
土地の売却では、不動産会社へ査定を依頼して買主を探すだけでなく、名義や境界、接道状況、住宅ローン、古家の扱いなどを確認する必要があります。準備が不十分なまま売り出すと、買主が見つかってから手続きが止まったり、想定外の費用が発生したりすることもあります。
この記事では、土地売却の準備から査定、売買契約、決済・引渡しまでの流れを8つのステップに分けて解説します。春日井市・名古屋市で土地を売却する際に確認したいポイントや、主な費用・税金・必要書類もまとめています。
■この記事でわかること
💡土地売却の準備から引渡しまでの流れ
💡土地を売る前に確認しておきたい注意点
💡土地売却にかかる主な費用と税金
💡売却手続きで必要になる書類
💡春日井市・名古屋市で土地を売却するときの確認ポイント

土地売却は、一般的に次の流れで進みます。
| ステップ | 手続き | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1 | 売却条件の整理 | 売却理由、希望時期、必要資金などを整理する |
| 2 | 土地と権利関係の確認 | 名義、境界、接道、ローン、古家などを確認する |
| 3 | 査定依頼 | 土地の価格と査定根拠を確認する |
| 4 | 不動産会社・媒介契約の選択 | 依頼先と媒介契約の種類を決める |
| 5 | 売出価格の決定・販売開始 | 広告や現地案内を通じて買主を探す |
| 6 | 購入申込み・条件調整 | 価格、引渡日、測量などの条件を調整する |
| 7 | 売買契約 | 契約条件を確認し、契約書を取り交わす |
| 8 | 決済・引渡し | 残代金の受領、登記、土地の引渡しを行う |
土地の状態や売却条件によっては、測量、相続登記、建物の解体、農地転用などが必要になり、通常より時間がかかる場合があります。希望する引渡時期が決まっている場合は、余裕を持って準備を始めることが大切です。
最初に、売却の目的と譲れない条件を整理します。査定価格だけを見て進めるのではなく、売却後の予定や必要資金まで考えておくと、その後の判断がしやすくなります。
■売却理由と希望時期を明確にする
土地を売却する理由には、相続した土地の整理、住み替え、資産の現金化、住宅ローンの返済、空き地の維持負担の軽減などがあります。
売却理由によって、優先すべき条件は異なります。例えば、相続税の納税期限や住み替え先の決済日が決まっている場合は、価格だけでなく期限内に取引を完了できるかも重要です。
次の項目をあらかじめ整理しておきましょう。
・いつまでに売却したいか
・いくら以上で売りたいか
・売却代金を何に使うか
・住宅ローンや借入金が残っているか
・共有者や相続人の合意が得られているか
・価格と売却期間のどちらを優先するか
■売却価格と手取り額を分けて考える
土地の売却価格が、そのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料、印紙税、測量費、登記費用などが必要になることがあり、利益が出れば譲渡所得に対する税金も検討する必要があります。
住宅ローンなどが残っている土地では、売却代金から残債を返済し、抵当権を抹消できるかも確認します。希望する手取り額がある場合は、売却価格だけでなく、諸費用とローン残高を差し引いた金額で考えることが重要です。
土地は、同じ面積でも形状、接道、用途地域、境界の状況などによって利用方法や価格が変わります。査定を依頼する前に、分かる範囲で現状を確認しておきましょう。
■登記名義を確認する
原則として、土地を売却できるのは登記上の所有者です。登記事項証明書を確認し、現在の所有者と登記名義が一致しているか、住所や氏名に変更がないかを確認します。
相続した土地の名義が亡くなった方のままであれば、売却の前提として相続登記が必要です。共有名義の土地は、原則として共有者全員の合意を得て手続きを進めます。
また、2026年4月1日からは、不動産所有者の氏名・住所変更登記も義務化されています。登記内容と現状が異なる場合は、早めに司法書士や法務局へ確認しておくと安心です。
■境界と面積を確認する
土地の境界が不明確な場合、買主が購入後のトラブルを心配し、取引条件に影響することがあります。確定測量図、地積測量図、境界確認書、過去の測量資料などが残っていないか確認しましょう。
境界標が見つからない、登記面積と実際の面積に差がある、隣接地との認識が一致していない場合は、土地家屋調査士による測量が必要になることがあります。
確定測量は隣接地所有者との立会いを伴うため、売買契約後に始めると引渡しに間に合わない可能性があります。
■接道状況と土地の利用制限を確認する
建物を建てる土地は、建築基準法上の道路との接し方が重要です。接道の幅、間口、道路の種類、セットバックの必要性などによって、建築できる建物や有効に使える面積が変わります。
このほか、次のような項目も確認対象です。
・用途地域
・建ぺい率と容積率
・高さ制限
・都市計画道路
・土地区画整理
・擁壁の状態
・隣地からの越境物
・上下水道やガスの引込み状況
専門的な内容が多いため、売主だけで判断せず、不動産会社による役所調査や現地調査の結果を確認しましょう。
■古家・残置物・埋設物の状態を確認する
土地上に古家がある場合は、「古家付き土地」として売る方法と、建物を解体して更地で売る方法があります。
更地にすれば買主が利用しやすくなる一方、解体費用がかかり、住宅用地に対する固定資産税等の特例が外れる可能性もあります。
そのため、査定前に解体を決めるのではなく、古家付きと更地のそれぞれで想定される価格、需要、費用、売却期間を比較することが大切です。
地中に古い基礎、浄化槽、井戸、廃材などが残っている可能性がある場合も、分かっている事実を不動産会社へ伝えます。売却後に判明すると、契約不適合責任をめぐる問題につながることがあります。
土地の状態を整理したら、不動産会社へ査定を依頼します。査定には、資料を基に概算価格を算出する机上査定と、現地を確認して価格を算出する訪問査定があります。
■売却の検討段階では机上査定を利用する
机上査定は、所在地、登記面積、用途地域、周辺の取引事例などを基に、概算の査定価格を算出する方法です。まだ売却を決めておらず、おおよその価格を知りたい段階に向いています。
ただし、土地の形、高低差、越境、境界標、前面道路との関係など、現地でなければ分からない条件は十分に反映できません。
■具体的に売却するなら訪問査定を受ける
訪問査定では、不動産会社が現地を確認し、接道、間口、形状、高低差、周辺環境、インフラ、古家などを踏まえて査定します。売出価格を決める段階では、訪問査定で土地固有の条件を確認することが重要です。
■査定価格の高さだけで判断しない
査定価格は、売却を保証する金額ではありません。高い査定価格を提示されても、その根拠が不明確であれば、売り出した後に値下げが必要になることがあります。
査定結果を比較するときは、次の点を確認しましょう。
・参考にした成約事例
・現在売り出されている競合物件
・土地の個別条件をどのように評価したか
・想定する購入者と販売方法
・売却までに想定される期間
・測量や解体など、売主側に必要となる対応
💡机上査定と訪問査定では、査定方法や適したタイミングが異なります。査定を依頼する前に違いを確認したい方は、「不動産査定とは?机上査定と訪問査定の違い」をご覧ください。
仲介によって土地を売る場合は、不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には、一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類があります。
| 媒介契約 | 複数社への依頼 | 売主が見つけた買主との直接契約 | 不動産会社からの報告 |
|---|---|---|---|
| 一般媒介 | できる | できる | 法律上の義務なし |
| 専任媒介 | できない | できる | 2週間に1回以上 |
| 専属専任媒介 | できない | できない | 1週間に1回以上 |
■契約の違いと販売方針を確認する
複数社へ依頼できる一般媒介が必ず有利とは限らず、1社へ任せる専任媒介・専属専任媒介がすべての土地に合うわけでもありません。土地の条件、地域の需要、売却期限、担当者との連絡の取りやすさなどを踏まえて選びます。
契約前には、契約期間、販売活動の内容、活動報告の方法、広告の出し方、仲介手数料、契約解除の条件などを確認しましょう。
■土地売却に必要な調査を説明できるか確認する
土地の売却では、物件を広告するだけでなく、役所調査や現地調査を行い、買主へ正確な情報を伝えることが重要です。
不動産会社を選ぶ際は、価格の説明だけでなく、境界、接道、法令上の制限、インフラ、越境、古家の扱いなどについて、売却前に何を確認すべきか具体的に説明できるかも見ておきましょう。
媒介契約を結んだら、査定価格や売却条件を基に売出価格を決めます。不動産会社は、不動産ポータルサイト、自社ホームページ、レインズ、既存顧客への紹介などを通じて買主を探します。
■査定価格・売出価格・成約価格の違いを理解する
土地売却では、次の3つの価格を分けて考える必要があります。
| 価格 | 意味 |
|---|---|
| 査定価格 | 不動産会社が市場動向や土地の条件から予測した成約見込み価格 |
| 売出価格 | 売主が実際に市場へ提示する価格 |
| 成約価格 | 買主との交渉を経て最終的に契約した価格 |
売出価格を高く設定しすぎると、販売期間が長期化し、値下げを繰り返す可能性があります。一方、早く売ることだけを優先して安く設定すると、十分な比較をしないまま成約してしまうことがあります。
希望価格、査定根拠、周辺の競合物件、売却期限、価格交渉の余地を踏まえて決めましょう。
■土地の情報を正確に表示する
土地の購入者は、価格や面積だけでなく、建築できる建物、道路、地形、上下水道、周辺環境などを確認します。販売時には、現況と資料の内容が一致しているか、買主の判断に影響する事項が漏れていないかが重要です。
草木が伸びて現地を確認しにくい場合は、必要に応じて草刈りや清掃を行います。ただし、測量や解体と同様に、費用をかければ必ず高く売れるとは限らないため、販売方針と合わせて判断しましょう。
購入希望者が決まると、購入申込書などで希望条件が提示されます。提示価格だけでなく、契約日、引渡日、融資利用の有無、測量や解体の条件などを確認します。
■価格以外の条件も比較する
土地売買では、次のような条件が交渉対象になります。
・売買価格
・手付金の額
・契約日と引渡日
・融資利用とローン特約
・確定測量を行うか
・古家を残すか解体するか
・残置物を誰が撤去するか
・越境物や地中埋設物への対応
・契約不適合責任の範囲と期間
希望価格に近い申込みでも、条件によって売主の負担や取引の確実性は変わります。不動産会社から各条件の意味とリスクについて説明を受け、総合的に判断しましょう。
■測量や解体の期限を現実的に設定する
確定測量では、隣接地所有者や道路管理者との立会いが必要になることがあります。古家の解体では、見積り、ライフラインの停止、届出、工事、建物滅失登記などにも時間がかかります。
売買契約で売主の義務とする場合は、必要な期間と費用を確認したうえで引渡日を設定することが大切です。
条件がまとまったら、重要事項説明と売買契約へ進みます。重要事項説明は主に買主へ行われますが、売主も説明内容と売買契約書に相違がないか確認する必要があります。
■契約書で確認したい主な項目
契約前に、少なくとも次の内容を確認します。
・売買代金と支払方法
・手付金の額
・残代金の支払日
・所有権移転と引渡しの時期
・公簿売買か実測売買か
・境界の明示や確定測量の扱い
・固定資産税等の精算方法
・手付解除の期限
・ローン特約
・契約違反時の違約金
・契約不適合責任
・古家、越境物、残置物、地中埋設物の扱い
内容を十分に理解しないまま署名・押印すると、後から簡単には変更できません。不明点は契約前に確認し、口頭で合意した事項も必要に応じて契約書や特約へ反映してもらいましょう。
■知っている不具合や経緯を伝える
売主が知っている境界トラブル、浸水履歴、越境、土壌汚染の可能性、地中埋設物、過去の利用状況などは、買主の判断に影響することがあります。
「言わなければ分からない」と考えるのではなく、分かっている事実を事前に不動産会社へ伝えることが、売却後のトラブル予防につながります。
契約後は、測量、解体、残置物撤去、住宅ローンの完済手続きなど、契約で定めた引渡条件を整えます。決済日には、買主から残代金を受け取り、所有権移転登記に必要な書類を司法書士へ渡します。
■決済日に行う主な手続き
一般的な決済・引渡しの内容は次のとおりです。
・買主から残代金を受領する
・固定資産税・都市計画税などを精算する
・住宅ローン等を完済する
・抵当権抹消と所有権移転の登記を申請する
・仲介手数料や司法書士費用などを支払う
・測量図、境界確認書、鍵などを引き渡す
登記申請は司法書士が行うのが一般的です。登記識別情報、印鑑証明書、本人確認書類などに不足があると決済できないため、必要書類は事前に確認しておきましょう。
■売却後の確定申告に備えて資料を保管する
土地を売却して譲渡所得が生じた場合や、各種特例を利用する場合は、売却した翌年に確定申告が必要です。
売買契約書、仲介手数料の領収書、測量費・解体費などの資料に加え、土地を取得したときの契約書や領収書も税額計算に関係します。売却が終わった後もまとめて保管しておきましょう。
土地売却に必要な費用は、土地の状態や契約条件によって異なります。すべての売却で同じ費用がかかるわけではありません。
| 費用 | 内容 | 発生する主な場面 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 仲介を依頼した不動産会社へ支払う報酬 | 仲介で成約したとき |
| 印紙税 | 紙の売買契約書に収入印紙を貼付 | 売買契約時 |
| 登記費用 | 抵当権抹消、住所・氏名変更など | 登記が必要なとき |
| 住宅ローン返済費用 | 一括返済手数料など | ローンが残っているとき |
| 測量費 | 境界確認や土地面積の測量 | 測量が必要なとき |
| 解体費 | 古家や工作物を撤去 | 更地渡しなどのとき |
| 残置物撤去・草刈り費用 | 土地を引き渡せる状態に整える | 残置物などがあるとき |
| 譲渡所得税・住民税 | 売却益に対して課税 | 課税譲渡所得が生じたとき |
■仲介手数料
仲介手数料には法令上の上限があります。売買価格が400万円を超える場合は、一般に次の速算式で上限額を計算できます。
仲介手数料の上限=売買価格×3%+6万円+消費税
例えば、土地を2,000万円で売却した場合の上限額は、72万6,000円(税込)です。
なお、売買価格が800万円以下の「低廉な空家等」については、媒介に要する費用を考慮し、売主または買主の一方から受け取れる仲介手数料の上限が33万円(税込)となる特例があります。実際の金額と支払時期は、媒介契約前に確認しましょう。
■印紙税
紙で作成した不動産売買契約書には、契約金額に応じた収入印紙を貼ります。不動産の譲渡に関する契約書は、2027年3月31日まで軽減税率が適用されています。
例えば、記載された契約金額が1,000万円を超え5,000万円以下の場合、軽減後の印紙税額は1万円です。電子契約では、一般に印紙税の課税文書を作成しないため収入印紙は不要ですが、利用方法や保存方法を事前に確認します。
■測量費・解体費は先に見積りを取る
測量費と解体費は、土地の広さ、隣接地の数、道路境界の確認方法、建物の構造、アスベストの有無、搬出条件などによって大きく変わります。
一律の相場だけで資金計画を立てず、必要性を確認したうえで個別に見積りを取りましょう。また、誰がどこまで負担するかを売買契約で明確にすることが重要です。
土地を売って利益が出た場合は、その利益である譲渡所得に所得税・住民税などが課税されます。売却価格の全額に税率を掛けるわけではありません。
■譲渡所得の計算方法
譲渡所得は、原則として次の式で計算します。
譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除額
取得費には土地の購入代金や購入時の仲介手数料など、譲渡費用には売却時の仲介手数料や一定の測量費・解体費などが含まれる場合があります。何が対象になるかは支出の目的や契約条件によって異なるため、領収書と契約書を保管し、税務署や税理士へ確認しましょう。
■所有期間によって税率が変わる
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得、5年以下の場合は短期譲渡所得となります。
| 区分 | 所有期間の判定 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 売却年の1月1日時点で5年超 | 15% | 5% |
| 短期譲渡所得 | 売却年の1月1日時点で5年以下 | 30% | 9% |
所得税には、別途、復興特別所得税が加算されます。相続や贈与で取得した土地は、原則として被相続人や贈与者の取得時期を引き継いで所有期間を判定します。
■利用できる可能性がある特例を確認する
土地の売却では、状況により次のような特例が関係する場合があります。
・マイホームとその敷地を売却した場合の3,000万円特別控除
・相続した空き家とその敷地を売却した場合の特別控除
・一定の低未利用土地等を売却した場合の100万円特別控除
・公共事業などのために土地を譲渡した場合の特別控除
それぞれ対象要件、期限、必要書類が異なります。土地だけを売却する場合は適用できない特例もあるため、売却契約の前に税務署や税理士へ相談しておくと安心です。
必要書類は、土地の状況、不動産会社、金融機関、登記内容によって異なります。手元にない書類があっても直ちに売却できないとは限りませんが、再発行できない資料もあるため、早めに確認しましょう。

■査定・売却相談の段階で確認したい書類
・登記事項証明書
・固定資産税納税通知書または固定資産評価証明書
・公図
・地積測量図
・確定測量図、境界確認書
・土地を購入したときの売買契約書や重要事項説明書
・住宅ローンの残高が分かる資料
・相続関係が分かる資料
登記事項証明書、公図、地積測量図などは法務局で取得できる場合があります。手元にある古い測量図や境界確認書は、再取得が難しいこともあるため処分せずに提示しましょう。
■土地の状況に応じて必要になる書類
・建築確認済証、検査済証、設計図面など古家に関する資料
・越境に関する覚書
・私道の通行・掘削承諾書
・農地転用に関する許可書や届出書
・土地区画整理、開発許可などに関する資料
・賃貸借契約書など第三者の利用権に関する資料
・解体工事や建物滅失登記に関する資料
■売買契約・決済で準備する主な書類
・本人確認書類
・実印
・印鑑証明書
・登記識別情報通知または登記済証
・住民票や戸籍の附票など住所変更を証明する書類
・抵当権抹消に必要な金融機関の書類
・振込先口座が分かるもの
・固定資産税等の精算に必要な資料
・測量図、境界確認書など買主へ引き渡す資料
印鑑証明書などは有効期間を指定されることがあります。早く取得しすぎず、決済を担当する司法書士の案内に従って準備しましょう。
春日井市で土地を売却する場合は、地域ごとの需要に加え、接道状況、土地の高低差、土地区画整理、災害リスクなどを確認することが重要です。
同じ春日井市内でも、駅からの距離や周辺環境、土地の形状などによって、購入を検討する層や売却までの期間が異なります。
■駅や生活利便施設へのアクセスを整理する
春日井市では、JR中央本線の勝川駅、春日井駅、神領駅、高蔵寺駅など、駅へのアクセスが土地選びの判断材料になります。
ただし、駅から離れている土地であっても、道路の使いやすさ、商業施設や学校への距離、閑静な住環境、土地の広さなどが評価されることがあります。
土地を売り出す際は、駅徒歩分数だけでなく、次のような情報も整理しましょう。
・最寄り駅やバス停までの距離
・通勤や通学の利便性
・小学校や中学校までの距離
・スーパーや医療機関などの生活利便施設
・前面道路の幅員と車の出入りのしやすさ
・周辺の住宅環境
・土地の間口、形状、高低差
土地の特徴を正確に整理することで、想定する購入者に合った販売方法を検討しやすくなります。
■土地区画整理事業の区域を確認する
春日井市内には、過去に土地区画整理が行われた地域や、現在も事業が進められている区域があります。
土地区画整理事業の区域内では、仮換地、換地処分、清算金、使用収益開始時期など、通常の土地売買とは異なる確認が必要になる場合があります。
該当する可能性がある土地では、次の項目を確認します。
・土地区画整理事業の名称と進捗状況
・従前地と仮換地の関係
・使用収益を開始できる時期
・清算金や賦課金の有無
・建築や土地利用に関する制限
・登記上の面積と実際に使用できる土地の関係
売却時点で事業が完了していない場合は、買主へ説明すべき事項や引き継ぐ権利・義務を整理しておく必要があります。
■高低差や擁壁の状態を確認する
春日井市では、地域によって道路と敷地に高低差がある土地や、擁壁が設けられている土地があります。
擁壁の高さ、構造、築造時期、確認申請や検査済証の有無によっては、買主が建物を建てる際に補強や造り替えが必要になる可能性があります。
既存の擁壁がある場合は、見た目だけで安全性を判断せず、保管されている図面や申請書類がないか確認しましょう。必要に応じて、行政窓口や建築士などの専門家へ相談します。
■洪水・内水・土砂災害などのリスクを確認する
土地の購入者は、価格や利便性だけでなく、災害リスクも確認します。
春日井市が公開しているハザードマップなどを利用し、洪水、内水、土砂災害などの対象区域に該当するか確認しましょう。
災害リスクのある区域だから直ちに売却できないわけではありません。重要なのは、対象となるリスクを把握し、買主へ正確に説明できる状態にしておくことです。

名古屋市は16区に分かれており、区や最寄り駅、用途地域、土地の広さなどによって需要が大きく異なります。
都心部の住宅地、郊外の戸建住宅地、商業地、工業系地域では、想定される購入者や土地の利用方法が異なるため、地域特性に合った査定と販売計画が必要です。
■区名だけでなく町名や最寄り駅単位で比較する
名古屋市の土地価格を確認するときは、同じ区内の成約事例であればすべて参考になるわけではありません。
同じ区内でも、最寄り駅、駅からの距離、用途地域、学区、前面道路、土地の形状などによって価格差が生じます。
査定価格の根拠を確認するときは、次の条件が対象地と近い事例を比較しましょう。
・町名や最寄り駅
・駅からの距離
・土地面積
・間口と奥行き
・整形地か不整形地か
・前面道路の幅員と方位
・用途地域
・建ぺい率と容積率
・高低差の有無
・古家の有無
売出価格だけでは実際に成約した金額が分からないため、不動産会社が保有する成約事例も確認することが大切です。
■狭小地や旗竿地は建築条件まで確認する
名古屋市内では、比較的小さな土地や、道路から細い通路部分を通って敷地へ入る旗竿地も見られます。
土地面積が確保されていても、間口、接道部分の幅、建築基準法上の道路の種類などによっては、建築計画に制約が生じることがあります。
セットバックが必要な土地では、登記上の面積すべてを建築敷地として利用できるとは限りません。土地の有効面積や再建築の可否を調査したうえで売却を進めます。
■私道と通行・掘削の権利を確認する
土地が私道に接している場合は、私道の所有者、持分の有無、通行権、上下水道やガス管工事のための掘削承諾などを確認します。
現在問題なく利用できていても、将来、買主が建物を建て替える際に承諾が必要になることがあります。
過去に取得した通行・掘削承諾書や私道に関する覚書があれば、不動産会社へ提示しましょう。
■都市計画道路や地域独自の制限を確認する
名古屋市内では、都市計画道路の区域、地区計画、風致地区、防火地域・準防火地域などが土地利用に影響する場合があります。
道路計画の区域に土地の一部が含まれている場合や、建築物の用途・高さ・構造などに制限がある場合は、買主の建築計画にも関係します。
用途地域だけで判断せず、対象地に適用される法令や条例、地域ごとの制限を調査することが重要です。
■災害リスクと地形を確認する
名古屋市では、洪水、内水、高潮、津波、土砂災害など、地域によって確認すべき災害リスクが異なります。
土地がどの区域に該当するかは、名古屋市が公開しているハザードマップなどで確認できます。
過去に浸水したことがある場合や、売主が把握している災害履歴がある場合は、不動産会社へ正確に伝えましょう。

土地売却では、査定価格や売却価格だけに注目すると、手続きや契約条件に関する問題を見落とすことがあります。
ここでは、売却前に特に注意したいポイントを整理します。
■査定価格が最も高い会社へすぐに決めない
複数の不動産会社へ査定を依頼すると、査定価格に差が出ることがあります。
査定価格は不動産会社が予測した成約見込み価格であり、その金額で売れることを保証するものではありません。
高い査定価格を提示した会社へ依頼しても、市場価格とかけ離れていれば問い合わせが少なく、最終的に値下げが必要になる可能性があります。
査定価格だけでなく、参考にした成約事例、土地の評価方法、想定する販売期間、販売方法まで確認しましょう。
■境界確認や測量を後回しにしない
土地の境界が不明確なまま販売を始めると、購入希望者が現れてから測量が必要になり、契約や引渡しが遅れることがあります。
隣接地所有者が遠方に住んでいる場合、相続が発生している場合、道路との境界確認が必要な場合などは、通常より時間がかかる可能性があります。
確定測量が必要かどうかは、査定や売却相談の段階で確認しましょう。
■査定前に古家を解体しない
古家がある土地では、更地にした方が売りやすいとは限りません。
建物を利用したい購入者がいる可能性があるほか、解体費用をかけても、その全額を売却価格へ上乗せできるとは限りません。解体により住宅用地の特例が外れ、翌年度以降の固定資産税等の負担が変わる可能性もあります。
解体するかどうかは、古家付き土地と更地の査定結果、解体費用、税負担、地域の需要を比較して決めましょう。
■売却に必要な費用を手取り計算へ入れる
売却価格だけを基準に資金計画を立てると、仲介手数料、測量費、解体費、登記費用などを支払った後の手取り額が想定より少なくなることがあります。
住宅ローン等が残っている場合は、残債の返済額や一括返済手数料も確認します。
売却前に概算の手取り額を計算し、売却後の資金計画に無理がないか確認しましょう。
■口頭の約束だけで契約を進めない
境界の明示、測量、解体、残置物、越境物、地中埋設物などについて売主と買主が話し合った場合は、必要な内容を契約書や特約へ反映することが重要です。
口頭で認識が一致しているように見えても、引渡し時に解釈が分かれる可能性があります。
誰が、何を、いつまでに、どのような状態にするのかを明確にしましょう。
■売却後の税金を契約前に確認する
譲渡所得の税金や特例の適用条件は、所有期間、取得の経緯、居住状況、売却時期などによって異なります。
特例によっては契約日、引渡日、建物の解体時期などが要件に関係する場合があります。
税額や特例の適用可否が資金計画へ大きく影響するときは、契約を結ぶ前に税務署や税理士へ確認しましょう。
■土地の売却にはどのくらいの期間がかかりますか?
土地の状態や価格、地域の需要によって異なりますが、準備から引渡しまで3か月から6か月程度を見込むのが一つの目安です。
相続登記、確定測量、建物解体、農地転用などが必要な場合は、さらに時間がかかることがあります。引渡しを希望する時期が決まっている場合は、6か月以上前から準備を始めると余裕を持って進めやすくなります。
■土地の査定だけを依頼することはできますか?
一般的には、売却を決める前でも査定を依頼できます。
おおよその価格を知りたい段階では机上査定、具体的な売却を検討している段階では訪問査定が適しています。
査定を受けたからといって、必ずその不動産会社へ売却を依頼しなければならないわけではありません。査定価格だけでなく、価格の根拠や売却に必要な準備も確認しましょう。
■境界が分からなくても土地を売却できますか?
境界が分からない土地でも売却相談や査定はできます。
ただし、契約条件や買主の希望によっては、売主の負担で確定測量や境界の明示を求められることがあります。
境界が不明確な場合は、必要な測量の内容、費用、期間を早めに確認することが大切です。
■古家は解体してから売った方がよいですか?
必ずしも解体してから売る必要はありません。
古家付き土地として売却する方法と、更地にして売却する方法があります。どちらが適しているかは、建物の状態、解体費用、地域の需要、固定資産税等への影響などによって異なります。
査定を受ける前に解体せず、両方の販売方法を比較してから判断しましょう。
■土地を売る前に草刈りや整地は必要ですか?
必須ではありませんが、草木が伸びて土地の形状や境界標を確認できない場合は、草刈りを行うことで現地を確認しやすくなることがあります。
一方、大がかりな整地や造成は費用が高く、その費用を売却価格へ反映できるとは限りません。費用をかける前に、不動産会社と必要性を相談しましょう。
■相続した土地をすぐに売却できますか?
亡くなった方の名義のままでは、原則として買主への所有権移転登記ができないため、相続登記が必要です。
相続人が複数いる場合は、遺産分割について合意し、誰が土地を取得して売却するのかを決めます。
相続関係が複雑な場合や必要書類が不足している場合は時間がかかるため、司法書士などへ早めに相談しましょう。
■共有名義の土地は一人だけで売却できますか?
土地全体を売却するには、原則として共有者全員の同意が必要です。
自分の共有持分だけを売却することは法律上可能な場合がありますが、購入者が限られ、土地全体を売る場合とは条件が大きく異なります。
共有者間で売却価格、費用負担、代金の分配方法などを事前に話し合っておきましょう。
■土地が売れない場合はどうすればよいですか?
一定期間問い合わせや申込みがない場合は、価格だけでなく、広告内容、写真、販売対象、土地の条件、測量や解体の方針などを見直します。
安易に値下げを繰り返すのではなく、問い合わせ件数や内覧後の反応、周辺の競合物件の変化を確認し、売れない原因を整理することが大切です。
売却期限を優先する場合は、不動産会社による買取も選択肢になります。ただし、一般的に仲介による売却とは価格や条件が異なるため、違いを理解して比較しましょう。
土地売却は、次の8つのステップで進みます。
1.売却の目的と条件を整理する
2.土地の状態と権利関係を確認する
3.不動産会社へ査定を依頼する
4.不動産会社を選び媒介契約を結ぶ
5.売出価格を決めて販売を開始する
6.購入申込みを受けて条件を調整する
7.売買契約を結ぶ
8.残代金を受け取り土地を引き渡す
土地は、建物のように室内の状態を確認する必要がない一方、境界、接道、法令上の制限、高低差、擁壁、私道、地中埋設物など、外から見ただけでは判断できない事項があります。
春日井市では、駅や生活利便施設へのアクセス、土地区画整理、高低差や擁壁などを確認します。名古屋市では、区名だけでなく町名や最寄り駅ごとの需要、狭小地や旗竿地、私道、都市計画なども確認する必要があります。
希望する時期と条件で売却するためには、査定価格だけで不動産会社を選ばず、土地の調査内容、販売方針、必要な費用と期間まで比較することが大切です。
また、相続登記、確定測量、解体などが必要な土地は、売却準備に時間がかかります。売却を決めていない段階でも、土地の現状と手続き上の課題を早めに確認しておくと、その後の判断を進めやすくなります。
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